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<2025年8月22日掲載＞
【社会】「稼げるから」過激化するライブチャット出演 女性逮捕の裏に広がるスカウトの闇
2025年4月、都内在住の20代女性が、インターネットのライブチャットでわいせつな映像を配信したとして、公然わいせつの疑いで警視庁に逮捕された。女性は「生活のために出演していた」と容疑を認めているが、その背景には改正風営法の影響で活動の場を失ったスカウト業界と、急増する「オンラインわいせつビジネス」の構造的な問題が浮かび上がっている。
警察の調べによると、女性は不特定多数が視聴できる配信環境で、下着を脱ぐなどの過激な行為を行っていた。SNSなどで拡散された配信の一部が通報され、サイバーパトロールが確認。警視庁が身元を特定し、4月下旬に逮捕された。
この事件の背後にあるのは、改正風俗営業法によるスカウト活動の制限だ。従来、繁華街などで行われていたスカウト行為は、改正法の下で厳しく取り締まられるようになり、スカウトたちは対面での紹介からライブチャットや動画配信への斡旋へとシフト。撮影場所を提供したり、出演者をリクルートしたりする“新手の斡旋業”が台頭している。
「1日で数万円稼げる」と甘言を用いて女性たちを誘い込む一方、スカウトや提携プロダクションは報酬の半分以上を「管理費」や「設備使用料」名目で中抜きしており、実質的に出演女性の利益は少ない。競争の激化により、より過激な配信を求められるケースも少なくなく、精神的・身体的な負担を強いられる女性もいるという。
専門家はこうした構造について、「スカウト規制がネット上の斡旋ビジネスに形を変えて流れ込んでいる。中抜き率の高いビジネスモデルが、女性の自己判断を歪め、法に抵触する行為へと追い込んでいる」と警鐘を鳴らす。警察は今後、スカウトや配信運営側の関与についても調査を拡大し、組織的な違法行為がなかったかを追及していく方針。
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